八戸線のジョイフルトレイン「TOHOKU EMOTION」号が久慈駅に入線してきた。早速上級乗客たちを迎えるべく、JR東日本の回し者であるなまはげ達が久慈駅の構内に待機している。しかし乗客たちの目線はその向こう、巨大な黄色いネズミであろう。彼も或る意味JR東日本の回し者だが今日は違う。三陸鉄道側の久慈駅では車両基地を一般に開放する、年に一度のお祭だ。 
 
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 「情報量の多い写真」 

 本日ここでは平成三十年「さんてつ祭り」が開催されている。今日の主役は地元のちみっ子達。お兄さんたちから風船を貰って、黄色いネズミの前でポーズを取り、それを若い両親が手持ちのスマホで撮影する。一方大きなお友達の興味は構内に停車中の鉄道車両。車両を間近でじっくり見られるだけでなく、構内の見学や鉄道部品の展示、販売もある。

 もちろん私も後者だが、こうして他所様の職場にお邪魔するのは面白い。仕事場と言うか、現場という感じがする。職種は違えど働く現場はどこも似たようなものだろう。ジョージアの山田孝之ではないが、世界は誰かの仕事でできている感がある。

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 「おじゃましまーす」

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 「三陸鉄道の現場」

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 「三陸鉄道の車両」

 
昨夜の「アリスのバースデイ列車」はそのまま構内に留置され、今日は「三鉄カフェ」という休憩所になっている。職員さんがお茶やケーキを販売し、車内でゆっくり休んでいってくださいという趣旨らしい。ちみっ子から大きなお友達まで楽しめるさんてつ祭り、だが地方鉄道の車庫だけ会ってこじんまりとしており、首都圏の大手私鉄の電車区のように一日がかりで見るものではない。だがそこが逆に手作り感がある。まるで高校の文化祭のようだ。

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 よく解らないけど、車両の部品類らしい。

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 有志による鉄道模型の展示もあった。

 今日のメーンは久慈ありすのイラストを描かれた絵師のMATSUDA98さんと、ユニット「SUPER BELL'Z」の野月貴弘氏。このイベントには毎年参加されているらしい。14時頃からライブとトークショウの時間となり、こちらは最前列で見させて頂いた。これだけでも本日三陸まで来た甲斐があったというものだ。三鉄まつりの閉会は15時。今回一緒に行動させて貰っているメンバーたちはこの後も宿で後夜祭を行うそうだが、私は汽車の時間があるのでここで中座させて頂いた。久慈駅へ戻り、15時00発の八戸行き「リゾートうみねこ」号に乗る。

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 キハ48系3両編成で八戸線を往きます

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 海側の一人席は太平洋がのんびり眺められる

 3両編成の車内はガラガラで、私は3両目の自由席車の窓側、一人掛けの座席に座った。よく考えれば久慈は岩手県で八戸は青森県。全線を直通する需要はあまり無いのかもしれない。八戸までの約2時間、各駅に停車しながらほぼ太平洋の海岸線に沿って走る。晩秋の三陸は日没も早くトワイライトタイムがやってきた。自由席車は時折地元の用務客の乗り降りがあるものの、基本的にはガラガラである。

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 水平線が丸く見える。

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 蕪島神社を見ながら、八戸の市街に入る。

 
鮫から八戸の市街に入る。ここから終点の八戸までは「うみねこレール八戸市内線」の愛称がつけられ、地元の乗客で自由席車は混んできた。

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 「終点、八戸着」

 16時52分、日が暮れつつある八戸駅で「リゾートうみねこ」の旅は終了。この後は新幹線に乗り継ぎ東京へ帰るだけだ。以前より気になっていた「アリスのバースデイ列車」と「さんてつ祭り」。毎年毎年行こう行こうと思っていても他の用事が入ってしまう。でも今年は来ることが出来てよかったと思う。来年はどうなるか解らないけど、とにかく夢のような不思議な時間だった。